海外規格品における配線・接続・端子台形状

→トランス保護・過電流保護装置の設置

UE シリーズ、ES21 シリーズ及びME シリーズの端子台接続における厳守事項、並び端子ネジ締付トルクについて。

端子ネジ 端子台形状 適合圧着端子 締付けトルク
(Nm)
適合電線径
端子ネジ M3.5 端子ネジ M3.5 端子台形状 端子ネジ M3.5 適合圧着端子 0.8~1.2 IEC/EN 0.5~2.0mm2
UL AWG14~20
端子ネジ M3.5 端子ネジ M3.5 端子台形状 端子ネジ M3.5 適合圧着端子 0.8~1.2 IEC/EN 0.3~2.5mm2
UL AWG14~20
端子ネジ M4 端子ネジ M4 端子台形状 端子ネジ M4 適合圧着端子 1.2~2.0 IEC/EN 0.75~3.5mm2
UL AWG12~18
端子ネジ M4 端子ネジ M4 端子台形状 端子ネジ M4 適合圧着端子 1.2~2.0 IEC/EN 0.75~4.0mm2
UL AWG12~18
端子ネジ M4 端子ネジ M4 端子台形状 端子ネジ M4 適合圧着端子 1.2~2.0 IEC/EN 1.5~5.5mm2
UL AWG10~16
端子ネジ M4 端子ネジ M4 端子台形状 端子ネジ M4 適合圧着端子 1.2~2.0 IEC/EN 1.25~6.0mm2
UL AWG10~16
端子ネジ M4 端子ネジ M4 端子台形状 端子ネジ M4 適合圧着端子 1.3~2.0 IEC/EN 1.25~6.0mm2
UL AWG10~16
端子ネジ M5 端子ネジ M5 端子台形状 端子ネジ M5 適合圧着端子 2.0~2.5 IEC/EN 1.25~16.0mm2
UL AWG6~16
端子ネジ M6 端子ネジ M6 端子台形状 端子ネジ M6 適合圧着端子 2.5~3.5 IEC/EN 3.5~14.0mm2
UL AWG6~10
端子ネジ M6 端子ネジ M6 端子台形状 端子ネジ M6 適合圧着端子 3.5~5.0 IEC/EN 2.0~25.0mm2
UL AWG4~14
端子ネジ M6 端子ネジ M6 端子台形状 端子ネジ M6 適合圧着端子 2.5~3.5 IEC/EN 3.5~16.0mm2
UL AWG6~10

海外規格品におけるトランス保護・過電流保護装置の設置

ES21 シリーズのトランス保護について

ES21 シリーズは規格EN61558-2-4(= IEC61558)に適合したトランスで、CE マーキングに対応した使用目的を満足するためには規格「機械類の安全性-機械の電気装置」EN60204 にも適合する使い方が必須となります。

これらの規格を運用し、トランスを使用する場合は、トランスとその回路を短絡や過電流などの危険から保護するため、回路上に過電流保護装置を設置しなければなりません。この過電流保護装置はトランスの励磁突入電流により不要トリップすることなく、トランスに短絡または過負荷が発生した場合、事故を発生することなく、回路を遮断できる性能が必要です。

なお、これらの規格書に明記されておりますが、過電流保護装置の種類と設定値はトランス供給者の勧告に従って下さい。弊社では設置すべき過電流保護装置に関する情報をトランス銘板に記載しており、個別の変圧器仕様書にての提供もしておりますので、ご使用のトランス型式が決まりましたら個別にお問い合わせ下さい。

使用する過電流保護装置は、基本的にはIEC60947-2 適合品となります。

UE シリーズのトランス保護について

UE シリーズのトランスはUL506 規格認定品として北米向け装置に使用する場合と、IEC61558-2-4又は、-2-6(= EN61558)規格適合品として欧州向け装置に使用する場合とでは、トランスとその回路の保護方法が違います。

●北米向けとして使用する場合

トランス保護の指針がトランスの安全規格によって明確になっているとは言えず、保護は配線系統を含めた装置・機器類全体で対応するのが一般的です。具体的にはトランスが組込まれる装置・機器類は、それらが該当している法令、条例、安全規格などに従う必要があります。これらの要求事項は一律ではありませんので、トランスを組み込まれる製造者様が個別に確認される必要が生じます。

一例として一般的な産業機械で使用する過電流保護装置は、基本的にはUL489 認定品となり、使用回路および負荷によっては、UL1077( 補助保護装置) の使用も可能です。

●ヨーロッパ向けとして使用する場合

上記、ES21 シリーズのトランスと同様の保護方法、情報提供となっております。

ME シリーズのトランス保護について

●トランスを使用する場合は、トランスとその回路を短絡や過電流などの危険から保護する為、回路上に過電流保護装置を設置しなくてはいけません。この過電流保護装置はトランスの励磁突入電流により不要トリップすることなく、トランスとその回路上で短絡・過負荷が発生した場合、事故を防ぎ、回路を確実に遮断できる性能が必要です。

●保護機器の選定条件については、下記項目を考慮し選定してください。

  1. 保護機器は、装置に適用される規格に適合すること
  2. 保護機能に関する評価は最終的に装置全体で行うこと
  3. トランスの1 次側に設置する保護機器は変圧器保護用が望ましい
      特性:瞬時引き外し電流≧保護機器の定格電流× 20
  4. トランスの2 次側に設置する保護機器の動作特性は、下記であること
      最小動作電流≧保護機器の定格電流
      最大連続不動作電流≦保護機器の定格電流× 1.35

●保護機器定格電流値は、個別仕様書に従ってください。